夫は会社経営者!どうやったら離婚を有利に進められる?気をつけるべきことは?

離婚の理由はなんであれ、離婚の際にきっちりカタをつけなければならないことがあります。「お金の問題」です。特に、会社を経営されている奥様の場合、財産分与や婚姻費用などで多額のお金や資産の受取りが可能になるケースがあります。

特に会社の代表であるご主人、複数の法人を保有しているご主人は様々なパターンで財産を可能性があるので、奥様も法的知識で武装して挑まなければ、受け取るべきお金を受け取れずに離婚が成立してしまうかもしれません。そこで、今回は千代田区の弁護士が経営者のご主人と離婚する奥様のために、離婚を有利に進める方法や注意点などを解説します。

ご主人に離婚を告げる前に本記事を読んで、不利な状況にならないように対策を講じましょう。

離婚は自由だけど相手が認めなければ調停や訴訟に

離婚自体は、本人同士が合意していればどんな理由でも可能です。しかし、いくら奥様が離婚したいと言ってもご主人が同意しない場合は、調停や訴訟などで離婚の可否を話し合うことになります。訴訟などの法的手段を講じて離婚を争う場合は下記のような理由が必要です。

  • 配偶者の不貞行為
  • 配偶者による悪意の遺棄
  • 配偶者の生死が3年以上不明
  • 配偶者が重度の精神疾患にかかった
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

 

これらのいずれかに該当すれば訴訟でも離婚が認められます。離婚の理由として多いものは不貞行為とその他婚姻を継続し難い重大な自由の2つです。不貞行為とは、奥様以外の女性や男性との性交渉やそれに類する行為のことです。デートやキスだけなどは不貞行為とはみなされませんので、訴訟等では離婚が認められることはありません。

性格の不一致や暴力、モラハラなどは「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当します。性格の不一致はケースバイケースで判断され、暴力やモラハラなどは証拠が重要になりますので、これらの理由で離婚を考えている方は、離婚を検討している時点で弁護士に相談してください。

会社経営者と離婚するときに請求すべき4つのお金

離婚の際は、慰謝料や財産分与、婚姻費用や慰謝料など様々なお金を相手に請求可能です。ご主人が不貞行為をした、DVがあったなどのケースで慰謝料を請求できることは知られていますが、それ以外にも請求可能なお金はあります。むしろご主人が会社経営者の場合は、慰謝料より財産分与や婚姻費用、養育費などのほうが請求可能な金額が大きいでしょう。

まずは簡単に離婚時に請求可能な4種類のお金を説明します。

 

・慰謝料

ご主人が不貞行為やモラハラ、DVなどの行為をした場合に請求可能です。金額は双方の収入によって増減せず、不貞行為の期間やモラハラなどの悪質度によって判断されます。

・財産分与

財産分与とは、夫婦の共有財産を離婚時に分割することをいいます。共有財産とは結婚してから別居するまでに構築した財産です。双方の収入の割合にかかわらず原則として二分の一ずつ分割します。ご主人が会社経営者の場合の財産分与は通常よりも複雑ですので、のちほど詳しく説明しますね。

・婚姻費用

婚姻費用は、離婚前の別居期間の生活費を、家計を担う側が支払うものです。会社経営者のご主人と専業主婦の奥様の場合は、ご主人から奥様に支払います。具体的な婚姻費用の相場については後ほど詳しく説明しますね。

・養育費

養育費は、未成年の子どもを育てる親に、育てていない親から支払われるお金です。子どもの生活や教育のために充てられるもので、支払いを拒否することはできません。会社を経営しているご主人と専業主婦の奥様で子どもを奥様の元で育てる場合は、ご主人から奥様に養育費が支払われます。金額は、双方の収入や子どもの人数によって増減しますので、詳しい相場については後ほど説明します。

 

会社経営者に請求可能な婚姻費用と養育費の相場は?

 

離婚するまでの別居期間の生活費として請求する婚姻費用と、子どもが成人するための生活や教育費となる養育費。それぞれ話し合いで任意の金額を請求することができますが、話し合いで合意できなければ、調停や訴訟で争うことになります。その際は、裁判所が公表している「算定表」を基準に、婚姻費用や養育費の月額が、決まります。

ここでは、奥様の「一体毎月いくらもらえるの?」という疑問にお答えするため、算定表に基づく婚姻費用や養育費の相場をご紹介します。

  • 婚姻費用の相場

婚姻費用は、子どもの有無に関わらず、別居期間は請求可能です。婚姻費用を決める要素は「子どもの有無」、「子どもの年齢」、「子どもの人数」、「双方の収入」です。では具体的な事例で確認してみましょう。

・子どもなし、夫年収1500万円、妻年収0円の場合:月額20万円から22万円

・子どもなし、夫年収2000万円、妻年収0円の場合;月額26万円から28万円

・3歳の子ども1人、夫年収1500万円、妻年収0円の場合:月額24万円から26万円

・3歳の子ども1人、夫年収2000万円、妻の年収0円の場合:月額32万円から34万円

  • 養育費の相場

養育費は未成年の子どもを育てている親に、離れて暮らす親が支払うものです。ご主人が経営者で奥様が専業主婦、離婚後は奥様が子どもを育てていればご主人から奥様に支払われます。養育費も婚姻費用と同様に、子どもの年齢、人数、双方の収入によって決められます。早速具体的な金額を確認してみましょう。

子どもの年齢 人数 ご主人の収入 奥様の収入 月額養育費
0歳から14歳 1人 1500万円 0円 14万円から16万円
0歳から14歳 2人

1500万円

0円 22万円から24万円
0歳から14歳 1人 2000万円 0円 18円から20 万円
0歳から14歳 2人 2000万円 0円 28万円から30万円

婚姻費用や養育費を決める重要な指標が「夫の年収」です。特に会社経営者は、法人を複数保有していたり、不動産収入があったりと収入源が多岐に渡っており、それらを合算しなければ正確な収入がわかりません。相場を見てわかる通り収入が増えれば増えるほど、受け取れる婚姻費用や養育費が増額しますので、離婚の話し合いに臨む前にご主人の収入を正確に把握しておきましょう。

 

経営者妻が最も気をつけるべきなのは「財産分与」

経営者妻が、離婚の際に念入りに準備なければならないのは「財産分与」です。財産分与では婚姻期間中に築いた財産を夫婦で分割します。会社を経営している男性は、婚姻期間中でもどんどん資産を増やしていることが多く、財産分与の対象財産も高額になります。分割割合は原則二分の一ですので、資産が1億円あれば、奥様も5000万円受け取れる計算になりますね。だから、正確にご主人の共有財産を把握しておくことが大切です。

(1)財産分与の対象になる財産

財産分与の対象となる代表的なものがこちら。

  • 現金
  • 預貯金
  • 有価証券(未上場株を含む)
  • 不動産
  • 給与
  • 退職金
  • 生命保険
  • 子どもの学資保険

これらのうち、それぞれが独身時代から保有していたものや、贈与、相続された財産は除外されます。

(2)別居前の財産特定が重要

財産分与の対象となる財産は、請求する側が特定しなければなりません。もちろんご主人が自主的に財産をすべて開示してくれればいいのですが、往往にして高額資産をお持ちの方は財産を隠してしまいます。

そうならないためには、離婚を切り出す前に財産を把握しなければなりません。どの資産も、隠されてしまうと特定するのが難しいので、秘密裏にご主人名義の資産を特定してください。銀行や証券会社からの郵送物、区役所等から送られてくる固定資産税の納税通知書、などが財産を特定するときに役立ちます。

また共用パソコンがある場合は、ご主人宛のメールも確認しておきましょう。インターネット銀行や証券会社からの連絡が来ているかもしれません。

預貯金等の金額がわからなくても、預けられている場所を把握できれば、弁護士が「弁護士会照会」を行い、開示請求が可能になります。

(3)法人名義の資産の分割はできない

ご主人が経営している法人や、法人名義の資産は財産分与の対象外です。ごくまれに、夫婦の協力のもと築いた法人の資産等を財産分与の対象とすることもありますが、実務上はほとんど対象にはされません。

ただし、未上場、未公開株であっても法人名義の株をご主人が保有している場合は、財産分与の対象となります。保有したのが婚姻後で、相続などでない限り、分割可能です。

 

会社経営者と離婚するときは弁護士必須

ある程度の規模の会社を経営していれば、すぐに相談できる弁護士とのパイプが構築されていることが多く、離婚を話し合う際は、弁護士が代理人になると想定できます。弁護士との離婚交渉は、奥様が財産分与だけでなく様々な面で不利になる危険性があり、おすすめできません。

財産分与はご主人が経営者で奥様であっても原則二分の一とお話ししました。しかし、財産を増やすための寄与度や貢献度などを考慮して、二分の一以外の割合になることもあります。ご主人側に弁護士が登場した場合は、二分の一以下での分与割合を主張する可能性があり、奥様は不利な立場に立たされてしまいます。

対抗するためには、奥様もいち早く弁護士に相談しなければなりません。できれば同居している段階で相談して、財産分与対象となる財産の特定の助言を仰ぎましょう。きちんと財産分与に向けた準備を進めた上で別居するなどの工夫が必要です。

また、慰謝料や養育費、婚姻費用についても未払いにならないように弁護士対応を依頼したほうがよいでしょう。特に養育費は多くのひとり親世帯で未払いになっています。離婚時に公正証書を作成するなどして、支払いを拒否されないように手続きしておくことが大切です。

 

まとめ

会社経営者のご主人と離婚する際のポイントは「財産分与」です。財産隠しをされる前に財産を特定しておくことが大切。また、婚姻費用や養育費の算定根拠となるため、収入も正確に把握しておかなければなりません。

会社経営者のご主人と離婚を考えている奥様は、離婚の気配を察知される前に一度弁護士にご相談ください。奥様が不利にならないように、スムーズに新生活をスタートできるようにアドバイスいたします。東京スタートアップ法律事務所はJR四ツ谷駅から徒歩2分の好立地。新宿などの都心からのアクセスも良好なので、お気軽にご予約くださいね。

 

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