裁判離婚について

■裁判離婚の特徴

裁判離婚は最大のポイントとしては、当事者双方が離婚に合意することが必要ではなく、離婚訴訟を提起した側の訴えが裁判所に認められれば、離婚訴訟を起こされた側が離婚に反対していたとしても離婚が認められるという点にあります。

いきなり離婚訴訟を提起することは原則として認められておらず、まずは、離婚調停を申し立て、調停離婚が成立しなかった場合に、家庭裁判所に離婚訴訟を提起することになります。

離婚訴訟で離婚が認められるためには、法律で定められた離婚原因が存在することが必要になります。言いかえれば、離婚原因がなければ離婚が認められないので、原告が離婚原因を積極的に主張・立証する必要があります。

民法で離婚原因とされているのは、次の五つです。

(1)配偶者の不貞行為
(2)配偶者による悪意の遺棄
(3)配偶者の生死が3年間以上不明であるとき
(4)配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
(5)その他婚姻関係の継続が困難な重大な事由があるとき

実務上離婚事由として多いのは(1)と(5)です。
(1)は配偶者の不倫・浮気ということで分かりやすいですが、(5)はどのような事情があれば婚姻を継続しがたいといえるのかの判断が難しいのも事実です。(5)の典型例は、配偶者の暴力・DV、性格の不一致などが挙げられます。

 

■裁判離婚の流れ

  1. 裁判所に訴訟を提起します。
  2. 裁判期日において、当事者双方が主張・立証(言い分を文書で提出したり、言い分を裏付ける証拠(主に文書)を提出)します。
  3. 当事者等に対する尋問(夫本人、妻本人等が、法廷において、実際に自身の見聞きしたことについて弁護士や裁判官からの質問に答える形で話します)が実施されます。
  4. 裁判所から和解の提示がなされる場合(例えば、慰謝料及び財産分与として一定の金額を支払うことを条件に離婚されてはどうですか、などといった勧告)があります。
  5. 当事者双方が裁判所の和解案に合意すれば、和解による離婚が成立し、慰謝料額等も決定されます。
  6. 和解が成立しない場合、裁判所が離婚の可否や慰謝料額等を判断します。離婚を認める判決が出れば離婚が成立し、慰謝料額等が決定されます。離婚を認める判決が確定すると10日以内に、離婚届と共に判決謄本と確定証明書を添えて、市区町村役場に提出しなければなりません。
  7. 判決内容が不満である場合には、判決書の送達を受けた日から2週間以内に控訴を提起することができます。

 

■裁判離婚にかかる時間

約1年かかると覚悟をしておいたほうがよいでしょう。ただし、第一審で勝訴したとしても,相手方が控訴・上告して更に争えば、さらに長引くことになります。

 

■裁判離婚にかかる費用

裁判所に納める費用と弁護士を頼む場合には弁護士費用が発生します。
裁判所に納める費用としては、収入印紙代1万3,000円と郵便切手が必要になります。
郵便切手は裁判所によって違いますが、調停と比べると送る文書の量が多くなること、普通郵便ではなく特別送達という方法をとるため、料金が高くなることから、6000円前後が必要になります。

 

■注意点

離婚訴訟についても弁護士を必ずつけなければならないというものではなく、自身で対応される方もいます。

しかし、離婚訴訟は、それまでの話し合いや調停とは異なり、裁判所に対して書面でまずは言い分を説明したり、言い分を裏付ける文書等を提出することが必要となってくるため、弁護士に任せることが望ましいといえます。

離婚訴訟は、原則的に調停を経てから提起されるため、それまでの経緯を踏まえて訴訟を遂行していくこととなるため、話し合いや離婚調停の段階から弁護士をつけて、離婚訴訟になる可能性をふまえて早期から準備することが望ましいといえます。

ただ、離婚訴訟になってから弁護士をつけるのが必ずしも手遅れであるというわけではまったくありません。どのような段階に至っていたとしても、弁護士としてはその段階からできることを検討することができます。

 

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